「孤独」は人の心や体を害するといわれています。特にコロナがあり、人との接触が制限される中、孤立状態に陥る人が増加しています。私たちが孤独を感じているとき、脳には体の痛みに等しいほど大きなストレスがかかっているそうです。政府でも「孤独」の問題は取り上げられ、内閣に孤独・孤立対策担当室ができました。政府などは特に「つながる」ということを勧めていました。
聖書ではこのつながりということを非常に大切にしています。聖書の中心テーマともいえます。ルカの15章には三つの主イエスのたとえ話がでてきます。「失われた羊を捜す羊飼い」「失われた銀貨を捜す女性」「失われた息子を待つ父親」です。共通する二つのことがあります。「いなくなった」「なくなった」、もう一つは、本来のつながりを取り戻した、ということです。
羊は羊飼いの所に戻り、銀貨は女性の所に戻りました。息子は父親の所に戻りました。本来あるべき所に戻ったのです。
聖書では、人は二つのつながりを取り戻すことができると語っています。「横」、人と人とのつながりです。この三つの例えにはともに喜ぶ人々・家族(6、9、24)の姿が出てきます。ここに横のつながりの姿があります。
聖書では教会(神を敬う人々の共同体)を通じ、人と人がつながることができるとしています。そこには、礼拝、学び、讃美、祈り、奉仕、助け合い、 世代を越えたコミニケ―ションがあります。同時にもっと大切なのは、「縦」、神と人とのつながりです。羊飼いや父親は神(主イエス)と言えます。聖書の神は人を「探し」「見つけ」「担ぎ」「抱いて」くださる方です。「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。」(イザヤ43:4)とあるようにです。神は私たちを決して「孤独」にはされない方です。私たちは決して「孤独」ではありません。神は私たちを捜しておられ、神と人ともにある生涯を与えてくださいます。それが真の孤独からの解放なのです。
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